2023/09/20 17:49


Waipiʻoとは、ハワイ語で「湾曲した水」。この曲の正式名はWaipiʻo Over The Rainbowといって、オアフ島のエワ(エヴァ)地区にあるワイピオに住んでいたKahlelaukoaという女性のために作られましたが、Waipi’oといえばもう一つ、ハワイ音楽、特にスラックキーギターを愛する人たちにとってとても重要な場所があります。それはハワイ島、通称ビッグアイランドの北部にある断崖絶壁に囲まれた谷底のようなワイピオ渓谷です。この渓谷にはヒイラヴェという落差390mの滝が流れ込んでいます。Hiʻilaweという歌もあり、Gabbyの生涯を通じた十八番で、いまやスラックキーギターのスタンダードとなっています。それまでローカルの顔見知りの間でしか演奏されなかったスラックキーギターを、1946年、始めて商業録音したのが、Gabbyの演奏するHiʻilaweでした。そして雄大な滝といえば、やはりビッグアイランドの北東部にある滝’Akaka Fallsがありますね。そのような地名と滝の連想から2曲をメドレーにしています。
この2曲のメドレーは、山内 Alani 雄喜さんのHawaiian Steel Guitarというこれまたスティールギター必聴の名盤からの選曲。今回の私のアルバムは、何と言っても、前回紹介したMaile Srenaders Kani Ka Pila Vol.1&2と、このAlaniさんのHawaiian Steel Guitarから大きな啓示と影響を受けているのです。
Alaniさんの演奏は、(多分)8弦スティールギターで、どちらかというとHawaii Callsの偉大なスティールギタリストJules Ah See ジュールス アー シーのような洗練された演奏ですが、私の方は、自らの12弦スラックキーギターのバッキングで、もう少し素朴な感じになっていると思いますが、いかがでしょう?
12弦ギターといえば、やはりGabbyということで、ここではC Maunaloaチューニングという、Gabbyお得意のチューニングで弾いています。