2023/09/20 17:31


スラックキーとスティールギターのサウンド。この曲は前回紹介したMaile Serenaders Kani Ka Pila Vol.2 からの選曲。このアルバム、ジャケットだけ見るとクレジットは入ってないし、思い出のスライドショーやホームムービーにぴったりみたいなお土産レコードのようなコピーが入ってて、普通の音楽ファンは手に取らないような雰囲気。だけどその中身は、これぞダカインサウンドというような素晴らしい演奏が繰り広げられてます。それもそのはず、参加ミュージシャンが凄い顔触れ、スティールギターにGabby Pahinui ギャビー パヒヌイ、それに加えてギャビーの息子世代の共演者陣、

ウクレレとスラックキーギターにPeter Moon ピーター ムーン、スラックキーギターにBla Pahinui ブラ パヒヌイ、ベースにRobert Cazimero ロバート カジメロという面子。まるで裏Sunday Manoa サンデイマノアみたい。一発限りのレコーディングセッションに関わらず、熱のこもった演奏が繰り広げられています。

この曲は戦前SP時代のヒット曲で、現代まで沢山のカバー曲があります。ハワイの島間の交通が船しかなかった時代、オアフ島のホノルルからハワイ島のコナまでの帰郷の旅を歌った曲。そんな雰囲気を感じさせる曲調だと思います。Maile Serenadersの演奏はぐっとモダンなアレンジ。スティールギターもハーモニクスや開放弦を絡めた3連フレーズなどGabbyの特徴が良く出た演奏になっています。僕の録音も少しでもそんなプレイに近づけていれば嬉しいのですが・・・。

またこの曲ではウクレレではなく、リョウちゃんのナイスな12弦スラックキーをフューチャーしました。ここも聞き所です。

曲冒頭のSPレコード盤を模した演出はご愛嬌。曲はHiʻilawe で、これまたGabby Pahinuiの歴史的名盤、通称ブラウンアルバムへのオマージュ(真似っことも言う)。